Gemini API 連携
Gemini は Ayumi の任意のクラウド文字起こしエンジン2つを支えています。プロンプトで録音を整形する Gemini と、言語・話者・語彙のオプションを持つ Google の文字起こし専用モデル Gemini Transcribe です。どちらも同じキーを使います。自分の API キーを使う BYOK(Bring Your Own Key)方式なので、コストと使用量を完全にコントロールできます。
Gemini は言葉以外も聞いている
Section titled “Gemini は言葉以外も聞いている”AI の音声メモツールの多くは2段階で動きます。まず文字起こしエンジンが音声を言葉に変え、そのあと言語モデルがその言葉を書き直します。足音、雨音、駅のアナウンス、隣の部屋で歌う子どもの声、自分の声の調子など、言葉でなかったものは AI に届く前に消えてしまいます。
Gemini エンジンは、この1段目を飛ばします。Ayumi は録音そのものをプロンプトと一緒に Gemini に送り、マルチモーダルモデルである Gemini が音声を直接聞きます。そのため、音からしかわからないことをプロンプトで頼めます。
| 音声に含まれるもの | Gemini が書き取れることの例 |
|---|---|
| 背景の音 | 外を歩いている、カーナビの案内が流れる車内、雨、混んだ駅 |
| 他の人の声 | 誰かに話しかけられた、ポッドキャストやラジオが流れている(自分の言葉とは分けて扱われます) |
| 自分の声 | ひそひそ声、急いでいる、疲れている、弾んでいる |
音声日記で真っ先に薄れるのは、たいてい「何を話したか」ではなく「どこにいて、どんな時間だったか」のほうです。文字起こし専用のエンジンはテキストしか返さないので、これを取り戻せません。残したい場合は、プロファイルのプロンプトに1行足します。
文字起こしのあとに「## 状況」の見出しを付け、音声から聞き取れる場面を1〜2文で書いてください。話し手がいそうな場所、背景の音、他に話している人、声の調子を含めてください。Ayumi は位置情報や天気を Gemini に送りません。それらは Ayumi がエントリーのフロントマターに自分で記録します。Gemini が書く場面の説明は、音とプロンプトだけから来ています。
これはプロンプトを使う Gemini エンジンの話です。Gemini Transcribe は、オンデバイスや他の文字起こしエンジンと同じく、文字起こしだけを返します。
Gemini API キーの取得
Section titled “Gemini API キーの取得”- Google AI Studio にアクセス
- Google アカウントでサインイン
- API キーを作成 をクリックし、Ayumi 用のプロジェクトを作ってキーを作成
- キーをコピー
キーの作成から課金の設定までを画面ごとに説明した Gemini API キーの取り方(画像つき) もあります。
Google によるデータの扱い
Section titled “Google によるデータの扱い”Ayumi が送る音声やプロンプトを Google がどう扱うかは、API キーの属する Google Cloud プロジェクトで課金(請求先アカウント)が有効かどうかで決まります。キーをどこで作成したかは関係ありません。これは Ayumi ではなく、Google の Gemini API 追加利用規約(2026-04-28 更新)が定めているルールです。
| 無料(Unpaid Services) | 有料(Paid Services) | |
|---|---|---|
| 適用される条件 | キーのプロジェクトに有効な Cloud Billing アカウントが紐付いていない | キーのプロジェクトが有効な Cloud Billing アカウントに紐付いている。Google AI Studio で作成したキーも含みます |
| プロンプトとレスポンス | Google のプロダクトや機械学習技術の改善に使われることがあります。人間のレビュアーが読み、注釈を付け、処理することがあります | Google のプロダクトの改善には使われません。禁止されている使用に関するポリシーへの違反を検出・防止する目的でのみ、55 日間ログに記録されます |
| Google の案内 | 機密情報や個人情報を送信しないこと | — |
規約本文の記載は「限られた期間」だけです。55 日という日数は Google の Abuse monitoring のページ(2026-06-09 更新)にあり、プロンプト、一緒に送ったコンテキスト、レスポンスを、ポリシー違反の検出・防止のために 55 日間保持すると書かれています。このページは有料と無料を区別していないため、無料枠のキーでも 55 日間のログは残ります。この目的で保持されたデータは、ポリシー違反の検出に使うモデル以外の学習には使われません。
欧州経済領域(EEA)、スイス、英国にいる場合は、無料枠を使っていても有料サービスのデータ規約が適用されます。
日記には個人的な内容が多く含まれるため、Ayumi で使うキーのプロジェクトでは課金を有効にすることをおすすめします。プロファイルで Override API Key を設定している場合は、そのキーのプロジェクトも同じです。個人の日記程度の利用なら、通常は費用もわずかです。最新の料金は Google の 料金ページ を確認してください。
Google AI Studio で課金を有効にする
Section titled “Google AI Studio で課金を有効にする”画面ごとの説明は、ガイドの 課金を有効にする を参照してください。
- Google AI Studio で API keys ページ(または Projects ページ)を開く
- Ayumi のキーが属するプロジェクトを探し、請求階層 列の お支払い情報を設定 をクリック
- 既存の請求先アカウントを選ぶか、連絡先と支払い方法を入力して新しく追加する。Google の請求先アカウントを使ったことがない場合は、最初に国を選んで規約に同意します
- アカウントによって、前払い(5 ドルから)を求められる、前払い(Prepay)と後払い(Postpay)から選べる、または後払いになる、のいずれかです。ここまで済めば、プロジェクトは有料になります
AI Studio の表示言語によっては、ボタンなどの表記が異なる場合があります。
既存のキーはそのまま使えるので、Ayumi 側で変更する必要はありません。前払いでは利用額がクレジット残高から差し引かれ、残高がゼロになると、クレジットを追加するか自動チャージを有効にするまで Gemini へのリクエストが失敗します。オンデバイスの文字起こしはどちらの場合も使えます。詳しくは Google の 課金ガイド を参照してください。
Ayumi での設定
Section titled “Ayumi での設定”- Ayumi > 設定(または
Cmd+,)を開く - 文字起こし タブに移動
- Gemini セクションに Gemini API キーを貼り付け
- Gemini のプロファイル(Clean Transcript など)に★を付けて既定にするか、録音ごとに選ぶ
- ジャーナル右上の その他 ボタン(…)から 設定 > 文字起こし を開く
- Gemini セクションに Gemini API キーを入力
- Gemini のプロファイルに★を付けて既定にするか、録音ごとに選ぶ
Gemini セクションのキーはプロバイダの基本キーです。Gemini と Gemini Transcribe のすべてのプロファイルがこれを使い、プロファイル側で Override API Key を設定した場合だけそのキーで上書きされます(特定のプロファイルだけ別プロジェクトに課金したい場合など)。エンジン・モデル・プロンプト・文字起こしオプションはプロファイルに属します。
キーは入力するそばからデバイスの Keychain に安全に保存されます。保存ボタンはありません。
| モデル | 説明 |
|---|---|
| gemini-3.8-flash | 最新の安定版 Flash。デフォルト |
| gemini-3.6-flash | ひとつ前の安定版 Flash |
| gemini-3.5-flash-lite | 軽量モデル、より高速で低コスト |
| カスタム | 任意の Gemini モデル ID を入力可能(プレビュー版や提供終了予定のモデルも、Google 側で停止されるまで動作します) |
gemini-3.7-flash は Google 側で gemini-3.8-flash に転送されるようになり、2.5 世代のモデルは利用実績のあるアカウントに限定されたため、一覧から外しました。すでにこれらを使っているプロファイルは、カスタムモデルとしてそのまま動作します。利用できるモデル ID は Google の モデル一覧、提供終了日は 非推奨・提供終了スケジュール を参照してください。
新しいモデルを使う
Section titled “新しいモデルを使う”ここに載っているものより新しいモデルを Google がリリースしたら、Ayumi のアップデートを待たずにすぐ使えます。プロファイルエディタで Model を Custom にし、Google の モデル一覧 に載っているモデル ID をそのまま入力してください(例: gemini-3.8-flash。models/ は付けません)。音声入力に対応したモデルを選んでください。
Gemini Transcribe
Section titled “Gemini Transcribe”組み込みの Gemini Transcribe プロファイルが Google の文字起こし専用モデルを言語自動検出・Smart スタイルで使います。★を付けて既定にするか、複製して上記のオプションを設定してください。同じ API キーで動作し、プロンプトは受け付けません。オプションは専用セクションに表示されます。
| オプション | 値 |
|---|---|
| Language(言語) | 自動、または85以上の言語から選択 |
| Style(スタイル) | Smart(整形)または Verbatim(一語一句) |
| Label Speakers(話者ラベル) | Verbatim のみ、最大8人 |
| Word Timestamps(単語タイムスタンプ) | Verbatim のみ、段落ごとに [mm:ss–mm:ss] の区間 |
| Custom Vocabulary(カスタム語彙) | 改行区切りの Markdown ファイル(iCloud Drive など)、プロファイルに入力した語、またはその両方 |
使用されるモデルは gemini-3.5-transcribe です。各オプションが文字起こしにどう影響するかは 音声録音 を参照してください。
プロファイル
Section titled “プロファイル”プロファイルはエンジンと「何をさせるか」をひとまとめにしたもので、名前ひとつで設定全体を選べます:
- 設定 > 文字起こし に移動
- Add Profile をタップ
- 名前を付ける
- Engine を選ぶ(オンデバイス、Gemini、Gemini Transcribe)。Gemini なら Model も選ぶ
- プロンプトの指示を記述(Gemini の場合)、または言語・スタイル・話者ラベル・追加語彙を設定(Gemini Transcribe の場合)
- 保存
プロファイルは録音ビューに表示され、ショートカットからも一覧で選べます。初期プロファイルも通常のプロファイルなので、編集・複製・並べ替え・削除が自由にできます。
オンデバイスに戻す
Section titled “オンデバイスに戻す”On-device プロファイルに★を付ければ、既定では音声が Google に送信されなくなります。Gemini のキーとプロファイルはそのまま残るので、Gemini のプロファイルを選べば引き続き動き、いつでもエントリーを文字起こしし直せます。
データプライバシー
Section titled “データプライバシー”いずれかの Gemini エンジンの使用時:
- 音声データは処理のために Google のサーバーに送信されます
- Ayumi は最初の API 呼び出し前に同意ダイアログを表示します
- Ayumi のサーバーにはデータは保存されません — API 呼び出しはデバイスから Google に直接行われます
- Google がそのデータをプロダクトの改善に使うかどうかは、キーのプロジェクトで課金が有効かどうかで変わります。Google によるデータの扱い と Google の Gemini API 利用規約 を参照してください
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Ayumi Journal 編集部: note · X (@AyumiJournalApp)